贈り物って、意外としんどい
仕事の相手にちょっとした贈り物をするとき、何が正解なのかずっと迷ってきた。
とくに遠方の取引先。年齢も性別もよくわからないし、直接会うこともほとんどない。 だから「持っていく」ではなく「送る」。 それも、宅配での“直送”。
となると、自然と「個包装で日持ちして、見た目がきちんとしていて、でも好みが分かれにくいもの」になる。 選ぶのは、だいたい焼き菓子。何年もそうしてきた。
でも、正直……疲れてきた。
ちょっとおしゃれな詰め合わせや、百貨店に入ってるようなブランド菓子を選んでも、 毎回「これでよかったのか?」と自問してしまう。
一応、こちらは“デザイナー”という肩書きなので、 地方にいながら「センスいいね」と思われたいという気持ちも、どこかにある。
都会の人に対して、田舎者と思われたくない。 贈り物でセンスを試されてる気がして、ずっと気を張っていた。
一周回って“例の缶”を送ってみた
そんな中、思い出したのが、 昔からある“あの缶”だった。
そう、赤い帽子のゴールド缶。銀のフタに、ひとつひとつ形の違う焼き菓子が並んでいる。 昔は親戚の誰かがくれたし、母がどこかからもらってきていた記憶もある。
パッと見て「うわ、これ懐かしい〜」と思う、あれ。
ある年、試しにそれを送ってみた。完全にネタのつもりだった。
そしたら、数日後。
お礼の電話がかかってきて、 「子供のころ食べたやつ!懐かしくて家族で盛り上がった」 「孫が来たときにも出せそうで、助かる」など、 こちらが思っていた以上に、あたたかい反応だった。
正直、驚いた。
ところで、あの缶は…?
最近、赤い帽子の公式サイトを見て、気づいたことがある。
「缶パッケージから紙箱に変更になりました」
……えっ? 缶、無くなっちゃうの?
どうやらすべての商品ではないけれど、 少しずつ缶入りのものが減っているようだった。
これはもう、買えるうちに贈っておこうと思った。
缶って、やっぱり特別だ。 ふたを開ける瞬間のワクワク感とか、宝箱っぽさとか。 中身を食べ終わっても、なんとなく取っておきたくなる、あの感じ。
なくなると寂しい世代です。
ヨックモックもいいけれど
もちろん、ヨックモックも候補には入ってくる。 あのシガールは間違いないし、私も大好き。缶も上品で、贈り物にぴったり。
でも実は、通販での直送だと、レビューに「割れていた」「箱が潰れていた」といった声もちらほら。繊細すぎるのかな。
その点、赤い帽子の缶は、頑丈さもあって、中身もしっかりめ個包装で割れにくく安心。 外も中も派手すぎず地味すぎず、なんとなく華やか。
センスを見せることに疲れた私には、ちょうどよかった。
還暦祝いにも缶(食事会の手土産に)
60歳の誕生日を迎えた友人との食事会に、赤い帽子の缶を持っていったことがある。
「赤い帽子=赤いちゃんちゃんこ、ってことで」なんて冗談を言いながら、 「お家の人と食べてね」と渡したら、
「うわ!懐かしい、母が喜ぶわ」と、大事そうに持って帰ってくれた。
今年も、送ってみます
贈り物って、本当に迷う。 ちゃんと届くか、ちゃんと喜ばれるか。 毎回不安になるし、「考え抜いた割に普通だったな」と思うこともある。
だから私は、もう一度“あの缶”を送ってみます。
友人の誕生日が10月。どうかそれまで、まだ缶がありますように。
私が最近「もうこれでいい」と思えた贈り物がこちらです。
見た目もきちんとしていて、日持ちも◎。贈り物迷子の方におすすめ。
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